編集サヴマトンカラー
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2011/01/16 [Sun] 13:12:35 » E d i t
インディジャパンのレース終了後、家路に着く琢磨ファンと思しき人がこんなことをつぶやいていました。

「わざわざ応援しに来たのにこんな結果か・・・」

たしかに、琢磨は予選10位から12位フィニッシュでした。しかし、レースでは幾度となくオーバーテイクを繰り返し、本人も手ごたえを感じる非常に良いレース内容だったと思います。今週末のスタートがクラッシュだったことを考えれば、大健闘だったと言えるのではないでしょうか。

ファンであるならば、「もっと良い結果を!」と思う気持ちもよく分かります。しかし、僕にはどうも琢磨に対して過度な期待をしすぎているように思えてならないのです。その期待の裏には、「元F1ドライバー」というフィルター、そして一部ファンの脳内に出来上がってしまった「F1>インディ」という構図が関係しているように感じます。

なぜ「F1>インディ」となってしまうのか。それは、琢磨がインディ参戦を決意するまでに1年以上を費やしたことに関係しているのではないでしょうか。

琢磨は2008年、スーパーアグリ消滅に伴ってシーズン途中でF1のシートを失うと、2009年は丸々1シーズンを棒に振ります。彼はウインターテストでトロ・ロッソのオーディションに参加しましたが、レギュラーシートを獲得できなかったからです。このときから、すでにアメリカ行きの噂も飛び交っていましたが、琢磨はこれを拒みました。彼はあくまでもF1にこだわっていたのです。

しかし2010年。「これ以上レースができないのは我慢できん」とインディ参戦。「新天地への積極的なチャレンジ」というよりも、「あぁ、もうF1をあきらめちゃったんだな・・・」と思ったファンは多かったように思います。こうした一連の経緯が、「インディよりもF1の方がすごい」というピラミッドを無意識のうちに作り上げてしまったのではないでしょうか。

takuma10_kouzai2.jpg

そもそも、F1とインディは単純比較できないカテゴリーです。マシン特性も違えば、ロードとオーバルというレース形式の違いもあります。僕もレースを見始めたころ、F1からDTMに転向したフレンツェンを「F1はダメだったけど、DTMならチャンピオン取れるんじゃないの?」などと浅はかに考えていました。しかし、結果は3年間で1勝もできず。同じ自動車レースでも、フォーミュラとツーリングカーでは決定的に違うのだということを思い知らされた瞬間でもありました。

逆に言えば、それぞれのレースにはそれぞれの面白さがあるということ。格式の違い、ルールの違いはあっても、自動車競走であることに変わりはありません。どちらが偉いか、すごいかなどということをいちいち比較して見る、見ないを選択しているのであれば、それは止めた方がいいでしょう。そうすれば、モータースポーツの面白さがもっと広がるに違いないと私は確信しています。


補足:今回「功」と「罪」という書き方をさせていただきましたが、これは佐藤琢磨のインディ転向(あるいは転向の仕方)を批判しているわけではありません。彼がどのようにどんなレーシングキャリアを選択するかは彼の自由であり、誰も口出しできるものではありません。ただ、結果としてこういった影響を与えたのではないかということを、筆者の推測も交えて書かせていただきました。


photo by yunick'10
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2011/01/16(日) 16:25:57 | まさやんSpeed